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Gizelle

バレエとイベントと酒であっという間に過ぎていった三連休でした。

土曜日はパリ・オペラ座の来日公演を見に、自分のバレエの稽古が終わったら上野まで。

一週間前にポンと買ってしまったチケットだったので、あまり気構えなく軽い気持ちで見に行ったら本当に素晴らしい舞台でした。幕が降りるたびに涙が止まらなかった。
客席に着いた時は「正直、アルブレヒトに全然感情移入できないけど、ディーノだと思って見れば楽しいかも!」とか内心思ってたくせに(しかしジゼルはヒバリンではない)。

デルフィーユ・ムッサンのジゼルは、最初ちょっと大人しめのお嬢さんって思ってたのですが狂ってからの演技がもう、前半とのギャップもあって絶句。
胎児のように膝を抱えてうずくまった後、両目だけをぎらぎらさせて虚空を睨む姿にぞわーっと鳥肌が立って、オペラグラスの一瞬そむけてしまったほど。映画「パリ・オペラ座の全て」の中のワンシーン、「メディアの夢」で自分が殺した子供の血を浴びてた彼女を思い出しました。クラシックの中でも時代や踊り手によって物語の解釈はどんどん変わっていくのが常ですが、21世紀になると特に、この「狂気」にどういう解釈で踏み込んでいくかが見せどころだと思うのね。「エヴァの再起動→暴走みたい!」と非オタクの友人に言ってしまったのですが(酒の勢いで)、狂い方がどことなくコンテンポラリーだった(笑)

もちろん、2幕になってからのウィリの群舞もさすがオペラ座!チュチュがわさわさふれあうほど一人一人の距離が近くて「え、これで踊れるの?」と心配になるのですが、一糸乱れぬ、という表現が陳腐に思えるほどの一体感。魚の群れが鱗をきらりとひらめかせて波の中で揺れるイメージ。
重力を感じさせないパドブレとどこまでも伸びてゆくパンシェ。人間であることをやめてしまった娘たちは何かが欠落した存在で見るものにざわざわした不安定さを呼び起こす。

そしていつもジゼルを見てると不思議なのですが、コンクールでよく踊られるアルブレヒトのバリエーションって、ミルタに死ぬまで踊り狂わされる設定なのにみんな溌剌と演じてしまうのは何故(笑)音楽もあの場面に似あわず牧歌的だしね~。

そして珍しく楽屋口で出待ちをしてサインをもらって(出てくる人出てくる人みんなモデルのような足の長さと顔の小ささ…)、キャーとなってたところで同じバレエ教室のお友達に偶然声をかけられて、その勢いでスペインバルへ。なんとなく同業者なので、出版業界の行く末とかバレエの感想とかこないだのフィギュアとかをネタにとりとめもなく赤ワインを流し込んでいたら、とっくに日付変わってましたよ!(ラストオーダー取りに来たのにデキャンタ頼むからこういうことになる)
タクシーで帰宅してそのまま爆睡。翌日は春コミですよ!

ところで、どこにサインをもらったかといえばここに。しかもこのバレエシューズ、いつ捨てようか迷ってたくらいの汚さなのにムッサンは笑顔で手にとってくれました。申し訳ない。
その前に次からどうやってレッスンするの私(笑)

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